Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
けれども、右の方の十手によって、被った笠が叩き落されて、その利腕を取られていたのです。
が、その利腕をひっぱずすと共に、十手を突き倒しておいて一目散に逃げ出しました。
この、ほんの一瞬間の出来事の顛末を最もよく見たものはお銀様でありましたが、忽ちその波紋が拡大すると、波止場の全体をひっくり返すだけの力がありました。
その群衆の間を、隼のようにくぐり抜けて走る笠無しの創の男――それは同時に西浜御殿の塀の下にいた同じような伊勢参りのいでたちが、笠をかなぐり捨てて、形の如く十手を取り出して立ちふさがると、また一方、海岸にいた巡礼六部姿のやからまでが皆、懐中から十手を取って、その仮装をかなぐり捨てたのは、キンキンと音のする捕手の腕利きに違いない。同時にまた、いつのまにか、火消、纏持が、すべての非常道具を持ち出して、町角辻々を固めてしまう。
ここで全く右の小柄の男を袋の鼠にして、この築地海岸一帯を場面としての大捕物がはじまることとなる。
群衆の沸騰と興味は思いやるばかりです。相当の距離に立ちのいて、喧々囂々の弥次を飛ばすところを聞いていると、
「ありゃ、味鋺の子鉄ですぜ」