Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
この鳴動と共に、みんな期せずして炉辺へ参集したけれど、それは万葉の講義を聞かんがためでもなく、七部集を味わわんがためでもない、さしもイカモノ揃いが悉くみな驚歎しきった色を湛えて、
「さて、どうしよう」
というは、ほとんど落城の際の最後の評定みたようなものです。
しかし、いずれも相当の教養と覚悟のある連中でしたから、悪怯れるということもなく、この評定も決断的に一定せられてしまいました。
すなわち、何といってもいまさら動揺することはすなわち狼狽することである、これから険山絶路を我々が周章狼狽して足の限り逃げてみたところで何程のことがある、山が裂けた以上は、ここ数十里の地域は熱鉱を流すにきまっている、逃げられないものなら逃げるだけが無益、むしろここに最後を死守して、相抱いて溶鉱の中に埋れ去るのがいいのだ、鎮まるべきものならば時を待つに越したことはない、結局、運命を山に任して、山が動き出した以上は、人間がむしろ山の株を奪って動かざること人の如し――と度胸を据えた方が遥かに賢明である、勇略である。
ということに、すべてが一致してしまいましたから、山の鳴動は劇しくなるとも、白骨の人間にはかえって動揺を与えないで、一致の心を起させたものです。