Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
悪い者が罪を蒙るのは仕方がないとしても、その何万何千と生きながら葬られるものの中には、全く罪を知らない良民や、行いのすぐれた善人や、罪も報いもない子供たちも多分にいたことでしょうに、神仏というものが在しましながら、それらをお救いなさらぬことの理由は、凡夫でなくても疑ってみたくなるではございませんか」
「人間界のもろもろの幸や、不幸や、天災地変といったものを、人間が人間だけの眼で、限りあるだけの狭い世界の間だけしか見ないで判断をするのが誤りの基でございます――人は一人として、罪を持たずに生きている者はございません、もろもろの災難はみな、人間の増上慢心を砕く仏菩薩のお慈悲の力なんでございます」
弁信法師が息をもつかず答えてのけると、鐙小屋の神主が、それに横槍を入れました、
「いやいや、罪なんていうものは元来無いものなんですよ、人間界にもどこにも罪なんていうものはありませんよ。生き通しのお光があるばかりじゃ、天照大神の御分身が充ち満ちているばかりじゃ。天照大神はすなわち日の御神じゃ、八百万神をはじめ、我々人間に至るまで、大もとはみな天照大神のお光の御分身じゃ、天照大神が万物の親神で、その御陽気が天地の間に充ち渡り、充ち渡り、それによって一切万物が光明温暖のうちに生き育てられるのじゃ。