Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠13
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠13 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 349.705 Zeichen · 678 Bildschirme
焼けつく咽喉を全く癒しつくされた竜之助は、弁信の注視するところに向って、自分の念頭を置くようになると、
「はい、わざわざ血の池を見物に参ったのではございません、実は少々尋ねる人がございまして、もしや、この池の中に……と思ったものでございますから、それを探しにまいったようなわけでございます」
弁信が答えますと、竜之助がそれについて、
「そうですか、誰です、そのたずねる人というのは――」
「お雪ちゃんです。もし、あの子がこの池へ落ちていやしないかと思いましてね」
「お雪ちゃん?」
「え、万々そんなことはないとは思っておりますが、それでも、あちらの道が修羅の巷で通りにくうございますから、道をまげてこちらへまいる途中でございます。もしや、お雪ちゃんらしい人を、この池の中でお見かけにはなりませんでしたか」
「君はいったい、お雪ちゃんという子を、どうして知っているのだ」
「よく知っています。あちらの修羅の巷では戦がはじまって、男同士が殺し合っております、おそらくあのままで置きましたら、この地上に男の種が絶えてしまうのではないかと疑われます。それにひきかえて、この池は女ばかりでございます。