Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしゅうこうけつじょう

神州纐纈城

国枝 史郎

Lesen Sie 神州纐纈城 (しんしゅうこうけつじょう) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 188.242 Zeichen · 380 Bildschirme

Aozora Bunko

東洋では鍼術を行うが、これはほとんど無効らしい。純粋薬物療法として、枹木子、天雄、烏頭、附子、狼毒、石灰を用いるが、これは一層験めがない」

「癩の種類は多いのか?」

「いや大して沢山はない。斑紋癩に天疱瘡、断節癩に麻痺癩がある。丘疹癩に眼球癆、獅子癩に潰瘍癩、だがおおかたは混合する」

「案外長命だというではないか」

「病勢が遅々として進むからだ。だが奔馬性癩患は、二十年三十年の道程を、あたかも奔馬の勢いをもって、一瞬の間に経過する。だから非常に恐ろしいのだ」

益々空は曇って来た。

二人は少しずつ足を早めた。

「だが結局は死ぬのだな」

「あらゆる病人が死ぬようにな。あらゆる人間が死ぬようにな」蔵人は一向平気で云った。「脳や内臓を犯された時、癩患者はコロリと死ぬ。しかし俺から云わせると、あらゆる病気は甲乙なしに、同じように恐ろしいものだ。ただ癩患は醜くなる。そこで人が酷く嫌う。で、癩患は恐れるのだ。固い信念さえ持っていたら、癩になったところで恐ろしくはない」

日が次第に暮れて来た。

降りそうでなかなか降らなかった。

甲府はまだまだ遠かった。

住吉宿まで来た頃には、日がトップリと暮れてしまった。