Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
後で聞くと、手代の嘉七は武家上がりだそうで、腕がなかなか確りしていたので、利助の子分に二三人怪我人を拵えましたが、幸いそれも大したことでなくて済みました。
本所を荒し廻った大泥棒、――井筒屋の主人まで殺した曲者は、言うまでもなくお紺とその手代の嘉七で、狸囃子は、世人を惑わして、嘉七お紺の仕事を助ける、笛辰と三吉の仕事だったのです。その後、与力笹野新三郎の調べに対して、嘉七は、
「ヘエ、誠に恐れ入りました。狸囃子を使ったのは、本所の七不思議をもじったに相違ありませんが、実は貸本の『絵本太閤記』から思い付いたことで、日吉丸が、蜂須賀小六のところから、刀を盗み出すのに、三晩も続けて笠を雨落に置き、小六の心を疲らせて、暁方ウトウトとしたところへ入って首尾よく取ったという術を用いたのでございます。雨落の笠代りに狸囃子を使ったまででございますが、もう一つ、狸囃子を聞かせたわけは、あの囃子の音に合せて、鋸を引くと、目の覚めているものでも、ちょっと気が付かないからでございます」
と言っております。
この手柄を一人占めにして、石原の利助はどんなに面目をほどこしたかわかりません。