Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
近頃は利助に愛想を尽かしていた笹野新三郎も、口を極めてその頭のよさを褒めました。
が、利助にしては、これほど見当の違ったことはありません。自分が何にも知らないうちに、大手柄をしていたのですから、まるで夢のような心持です。
娘のお品を責めてみると、これはもう、言いたくて待ち構えていたところですから、何もかも平次の指金だったことを一毫の隠すところなく言ってしまいました。
薄々平次の息が掛っているとは思いましたが、そう判然わかってしまうと、利助もジッとしてはいられません。手土産を用意して、神田まで一と走り。
「平次兄哥、面目次第もない。何もかもお品から聞いたが、狸囃子の曲者を挙げさせた指金は、兄哥がやってくれたんだってネ」
日頃面白くない仲だけに、利助も我慢の角を折って、畳に手を突きたい心持になります。
「兄哥、冗談じゃない、俺は何を知るものか、狸狩りをやって物笑いの種を拵えただけさ。曲者の巣を突き止めたのはやはりお品さんに相違はないよ」
平次はなかなか真実の事を言おうとしません。
「まアいい、せっかくそう言ってくれるなら、強って聞くまい。俺の心の中だけで、兄哥の親切を忘れなきゃア――」