Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(六)結納の行方
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(六)結納の行方 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.597 Zeichen · 289 Bildschirme
「俺はだんだん判って来るような気がする。伊之助は悪い男じゃないが、酒が好きで、仕事が嫌いだから、五年前捨児に付いていた金を呑んだ上、かなりの借金が出来たんだろう。こんどまた乙松を親の手へ返して、纏まった礼を貰ったらしいが、借金を返すといくらも残らない――死骸の財布に二分しきゃなかった――でもう少し金を欲しいと思う矢先、フト思い付いたのは迷子札さ」
「…………」
「あれを持出されると困る筋があるのを承知で、乙松の本当の親へ強請に行ったんだろう――再々の事で、向うでも愛想を尽かし、いい加減に宥めて帰して――後を跟けてバッサリやった。が、憎くて殺したわけじゃない、それに、五年も子供を育てて貰った恩があるから、死骸だけでも持って来て、入口から投り込んで行ったんだろう」
「見て来たようだね、親分」
「物事はこう組み立てて考えるのが一番手っ取り早く解るよ」
平次の異常な想像力は、その鋭い理智を援けて、これまでも、どんなに難事件を解いたか解りません。
「それだけ解りゃ、相手が突き止められそうなものじゃありませんか、親分」
「もう一と息だよ――お前御苦労だが、伊之助の出入りしているお邸で、五年前にお産のあった家を探してくれ。