Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme
魚屋は両方ともソーダ松魚といって売りますけれども味は大層違います。形は見馴れると少し違いますがよく似ていますから急に分りません。ソーダの方はマンダラよりも幅が広くって背中の斑が青白いものです。マンダラは少し細い方で斑が円く黒ずんでいます。マンダラは殆ど血身ばかりで食べる処が少しよりありません。ソーダ松魚でもあんまり美味い方でありませんけれども叩きにしたり摺身にするとかなりに食べられます。叩きはやはり松魚の叩きの通りで先日お教え申しましたが摺身はソーダ松魚の皮を剥いて身を取て俎板で叩いて擂鉢でよく摺て玉葱を山葵卸しで摺込んで塩と味淋で味を付けてまたよく摺って煮汁を加えてドロドロにして、別に鍋へ昆布出しの美味しい汁を拵えて今の松魚を流し込みます。こうすると生臭い匂いがなくなって大層淡泊になります。それからソーダ松魚の鹿煮という事がありますがそれは三枚に卸してブツブツに切ってサラダ油か椿の油でよくいためて酒と水とを少し入れて葱を切って加えて味噌少々と醤油とで味をつけます。先ず実の沢山ある汁のようなものです。モー一つソーダ松魚のローソク焼と申すのは今のように切った魚の肉を擂鉢で摺って味淋と味噌とで味をつけてそれを木の棒か竹の棒へ蝋燭のように塗りつけて醤油を付けながら火の上でよく焼きます。