Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme
全く火加減のためですね」お登和嬢「そうでございます。カステラのようなお菓子を焼く時には火加減が一番大切ですから最初テンピの中へ手を入れてこの位な熱度と極めておいて、その時外から指の先でテンピの中ほどをちょいと触ってみて指へ感じる熱度を測っておきます。途中では幾度も戸を明けて中の熱度を見ることが出来ませんから十分間ごと位にテンピの横へ外からちょいと触ってみて指への感じで火が利いているかいないかという事を知ります。火を載せたまま灰も取らず打捨ておくようではとてもむずかしいお菓子は出来ません。肉のロースなんぞはお菓子より楽ですけれどもそれでも打捨ておくと火が弱くなっていけません。段々慣て来てこの位な火なら何分間位持っていて中の熱度がどの位になると解りますけれどもその加減を覚え込むまでは幾度も丁寧に測って見なければなりません。焼くものばかりでなく煮る物でも何でもその通り、習うよりも慣れるので慣れてしまえば楽なものですが初めて試験する時は容易い事を大層面倒に思うものです。西洋料理を面倒がる人はつまり慣れないからでしょう。慣れれば決して面倒のものでありません。