Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.435 Zeichen · 329 Bildschirme
と客の新案にお登和嬢も暫く思案し「そうですね、二十銭でも三十銭でも拵えようによって出来ない事はありません。先ず二十銭の方にしますと十人前で弐円ですね。それで一通りの献立を作ろうとするには第一がスープですけれども肉類のスープは直段が高くなりますから手軽な赤茄子スープに致しましょう。赤茄子のよく熟したのを三斤ばかり買ってそのまま皮も剥かずに二つに切って種を絞り取って水を入れずに赤茄子ばかり鍋へ入れて弱い火で四十分間煮ます。別の鍋へバターを大匙一杯入れてコルンスタッチなら上等ですしそれがなければメリケン粉を代用させても出来ますが味が良くありません。そのコルンスタッチを大匙一杯入れて今のバターでよくよくいためて貴郎のお家なら万年スープを一合注すのですがスープがない時は白湯を一合注します。それから別に煮てある赤茄子を裏漉しにすると液も身も沢山出ますから皆んな一緒に今の白湯へ加えてよく攪き混ぜて塩と胡椒とホンの少しの砂糖で味を付けます。スープの実にはパンを薄く小さく切ってバターでいためて入れます。これが手軽な赤茄子スープで赤茄子が三斤十八銭と見れば外の物が十二銭位かかりますから三十銭位で出来ますね。