Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lisez 三国志(一) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 309 839 caractères · 622 écrans

Aozora Bunko

宮中深く棲んでいた十常侍の輩なので、兵はどれが誰だかよく分らないが、髯のない男だの、俳優のようににやけて美装している内官は、みんなそれと見なして首を刎ねたり突き殺したりした。

十常侍趙忠や郭勝などという連中も、西宮翠花門まで逃げ転んできたが、鉄弓に射止められて、虫の息で這っているところを、ずたずたに斬りきざまれ、手足は翠花楼の大屋根にいる鴉へ投げられ、首は西苑の湖中へ跳ねとばされた。

天日も晦く、地は燃ゆる。

女人たちの棲む後宮の悲鳴は、雲にこだまし地底まで届くようだった。

その中を、十常侍一派の張譲、段珪のふたりは、新帝と何太后と、新帝の弟にあたる協皇子――帝が即位してからは、陳留王といわれている――の三人を黒煙のうちから救け出して、北宮翡翠門からいち早く逃げ出す準備をしていた。

ところへ。

戈を引っさげ、身を鎧い、悍馬に泡を噛ませてきた一老将がある。宮門に変ありと、火の手を見るとともに馳せつけてきた中郎将盧植であった。

「待てっ毒賊。帝を擁し、太后をとって、何地へゆかんとするかっ」

大喝して、馬上から降りるまに張譲たちは、新帝と陳留王の車馬に鞭打って逃げてしまった。