Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lisez 三国志(一) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 309 839 caractères · 622 écrans

Aozora Bunko

七

すると、突然、山崩れでもしたように、一方の山岳で、鬨の声が聞えた。

七

「何事か」

玄徳は聞き耳たてていたが、四山にこだまする銅鑼、兵鼓の響きに、

「張飛。物見せよ」と、すぐ命じた。

「心得た」

と張飛は駒を飛ばして、山のほうへ向って行ったが、しばらくすると戻ってきて、

「広宗の方面から逃げくずれて来る官軍を、黄巾の総帥張角の軍が、大賢良師と書いた旗を進め、勢いに乗って、追撃してくるのでござる」と、報告した。

玄徳は、驚いて、

「では、広宗の官軍は、総敗北となったのか。――罪なき盧植将軍を、檻車に囚えて、洛陽へ差し立てたりなどしたために、たちまち、官軍は統制を失って、賊にその虚をつかれたのであろう」

と、嘆じた。

張飛は、むしろ小気味よげに、

「いや、そればかりでなく、官軍の士風そのものが、長い平和になれ、気弱にながれ、思い上がっているからだ」と、関羽へいった。

関羽は、それに答えず、

「長兄。どうしますか」

と玄徳へ計った。

玄徳は、ためらいなく、

「皇室を重んじ、秩序をみだす賊子を討ち、民の安寧を護らんとは、われわれの初めからの鉄則である。官の士風や軍紀をつかさどる者に、面白からぬ人物があるからというて、官軍そのものが潰滅するのを、拱手傍観していてもよいものではない」