Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さんごくし

三国志(一)

吉川 英治

Lisez 三国志(一) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 309 839 caractères · 622 écrans

Aozora Bunko

死活往来

一

太守陶謙は、手をとらんばかり玄徳を迎え、

「今の世にも、貴君のごとき義人があったか」と、涙をたたえた。

死活往来

一

城兵の士気は甦った。

孤立無援の中に、苦闘していた城兵は、思わぬ劉玄徳の来援に、幾たびも歓呼をあげてふるった。

老太守の陶謙は、「あの声を聞いて下さい」と、歓びにふるえながら、玄徳を上座に直すと、直ちに太守の佩印を解いて、

「今日からは、この陶謙に代って、あなたが徐州の太守として、城主の位置について貰いたい」

といった。

玄徳は驚いて、

「飛んでもないことです」と、極力辞退したが、

「いやいや、聞説、あなたの祖は、漢の宗室というではないか。あなたは正しく帝系の血をうけている。天下の擾乱を鎮め、紊れ果てた王綱を正し、社稷を扶けて万民へ君臨さるべき資質を持っておられるのだ。――この老人の如きは、もうなんの才能も枯れている。いたずらに、太守の位置に恋々としていることは、次に来る時代の黎明を遅くさせるばかりじゃ。わしは今の位置を退きたい。それを安んじて譲りたい人物も貴公以外には見当らない。どうか微衷を酌んで曲げてもご承諾ねがいたい」

陶謙のことばには真実がこもっていた。