Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lisez 三国志(一) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 309 839 caractères · 622 écrans
とは、命じられなかった。
張飛は、奥へ行って、
「関羽、こういう報告があるが、なんとか、手に入れる工夫はあるまいか。実に天の与えだと思うのだが」と、相談した。
関羽は聞くと、
「よし、それでは、自分が行って、掛合ってみよう」と、部下数名をつれて、峠へ急いで行った。麓の近くで、その一行とぶつかった。物見の兵の注進に過りなく、成程、四、五十頭もの馬匹をひいて、一隊の者がこっちへ下ってくる。近づいて見ると皆、商人ていの男なので、これならなんとか、話合いがつくと、関羽は得意の雄弁をふるうつもりで待ち構えていた。
ここへきた馬商人の一隊の頭は、中山の豪商でひとりは蘇双、ひとりは張世平という者だった。
関羽は、それに着くと、自分ら三人が義軍を興すに至った、愛国の衷情をもって、切々訴えた。今にして、誰か、この覇業を建て、人天の正明をたださなければ、この世は永遠の闇黒であろうといった。支那大陸は、ついに、胡北の武民に征服され終るであろうと嘆いた。
張世平と蘇双の両人は、なにか小声で相談していたが、やがて、
「よく分りました。この五十頭の馬が、そういうことでお役に立てば満足です。