Classiques japonais avec furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lisez 三国志(一) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 309 839 caractères · 622 écrans
たという――後日の沙汰であった。
そんな折も折。
東郡の喬瑁と、刺史劉岱とが、またぞろ洛陽の陣中、兵糧米の借り貸しか何かのつまらないことから喧嘩を起し、劉岱はふいに夜中、相手の陣営へ斬りこんで、喬瑁を斬り殺してしまった――などという事件が起ったりした。
諸侯の間でさえそんな状態であったから、以下の将校や卒伍の乱脈は推して知るべきであった。
掠奪はやまない。酒は盗む。喧嘩はいつも女や賭博のことから始まった。――軍律はあれど威令が添わないのである。洛陽の飢民は、夜ごと悲しげに、廃墟の星空を仰いで、
(こんなことなら、まだ前の董相国の暴政のほうがましだった)と、呟き合った。
夜となれば人通りもなく、たまたま闇に聞えるのは、人肉を喰って野生に返った野良犬のさけびか、女の悲鳴ばかりだった。
「太守、お呼びですか」
劉備玄徳は、一夜ひそかに、公孫の前に立っていた。
公孫※(「王+贊」、第3水準1-88-37)は、彼に告げた。
「ほかではないが、このごろ、つくづく諸侯の心やまた、総帥袁紹の胸を察するに、どうも面白くないことばかりだ。袁紹には、この後を処理してゆく力がない。