Classiques japonais avec furigana
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さんごくし
三国志(一)
吉川 英治
Lisez 三国志(一) (さんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 309 839 caractères · 622 écrans
と、さけんで、やにわに、袁紹の馬前へ近づきかけた。
「狼藉者っ」
侍臣たちは、立騒いで防ぎ止めた。大将顔良は、耿武のうしろへ廻って、
「無礼者っ」と、一喝して斬りさげた。
耿武は、天を睨んで、
「無念」と云いざま、剣を、袁紹のすがたへ向って投げた。
剣は、袁紹を貫かずに、彼方の楊柳の幹へ突刺さった。
袁紹は、無事に冀州へ入った。太守韓馥以下、群臣万兵、城頭に旌旗を掲げて、彼を国の大賓として出迎えた。
袁紹は、城府に居すわると、
「まず、政を正すことが、国の強大を計る一歩である」
と、太守韓馥を、奮武将軍に封じて、態よく、自身が藩政を執り、もっぱら人気取りの政治を布いて、田豊、沮授、逢紀などという自己の腹心を、それぞれ重要な地位へつかせたので、韓馥の存在というものはまったく薄らいでしまった。
韓馥は、臍を噛んで、
「ああ、われ過てり。――今にして初めて、耿武の忠諫が思いあたる」
と、悔いたが、時すでに遅しであった。彼は日夜、懊悩煩悶したあげく、終に陳留へ奔って、そこの太守張の許へ身を寄せてしまった。
一方。
北平の公孫は、「かねての密約」と、これも袁紹の前言を信じて、兵を進めて来たが、冀州はもう袁紹の掌に落ちているので、弟の公孫越を使者として、