Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lisez 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 224 569 caractères · 451 écrans
無数に小船が纜っている。その一つへ飛び込んだ。つづいて三人がヒラリと乗る。崖へ手を延ばした薬草道人、その辺を探ると思ったが、手に連れて崖の一所が、グ――ッと左右へ押しひらけた。
「思った通りだ。蝶番い細工、崖の色合いによくにせて、ちゃんと水門が出来ていやがる」
小船、水路へ流れ込んだ。ズンズンズンズン流れて行く。水勢はゆるくはあったけれど、所々に瀬があって、ゴ――ッと高い水音がする。
「紅丸さんや、松火をおつけ!」
「はい」と云うと童子の紅丸、野宿の場合の用心に、いつも燧石を持っている。カチカチと磨ると火を出した。木口に移して早速の松火。忽ち水路明るくなる。水路の幅は約二間、しかも精巧に作られている。左右は岩壁、天井も岩壁ところどころに凹所がある。
ズンズンズンズン流れて行く。水勢益※(二の字点、1-2-22)ゆるやかだ。と、水路が小広くなった。水がよどんで動かない。と、道人声をかけた。
「船をお止め、船をお止め!」
棹を突っ張ると猪十郎、グ――ッと船を岩壁へ付けた。もう船は動かない。
天井を見上げた薬草道人、紅丸へ囁いたものである。「聞こえるだろうな、人声が」