Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lisez 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 224 569 caractères · 451 écrans

Aozora Bunko

初冬の門附け

しかし不安は依然として、残っているものと見なければならない。

それはともかくここに至って、この物語の主要人物、四方八方へ分かれてしまった。薬草道人とその連は、名古屋の城中にとどまっている。山影宗三郎一党は、蝮酒屋に籠もっている。島津太郎丸は海上にある。傍流ながら荻野八重梅、志水幹之介や阪東薪十郎、これらもどこかにいるだろう。うっちゃって置くことは出来そうもない。

月日が経って初冬となった。

初冬の門附け

名古屋へ初冬が訪れて来た。

利休の歯音がカラカラと響く、渡り鳥が空を行く、柳の葉がハラハラと散る。椿や山茶花が垣根に咲く、人の精神がスガスガしくなる。初冬! 全くいい季節だ! しかし困った季節でもある。前垂れがけに薄化粧、名古屋女の特色が、失われて行く季節でもある。すなわち厚ぼったくなるのである。こんな会話が道で聞かれる。

「花ちゃんどちらへ?」「糸屋さんへ」「喜イちゃんどちらへ?」「糸屋さんへ」――糸屋さんの繁昌する季節でもある。云いかえれば裁縫月! さてその季節のある朝の事、富士見原の往来で、チーンと三味線の音がした。門附けが一人通って行く。だがいったいどうしたんだ! こんな早朝に門附けとは? 扮装の貧しい若者である。