Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Lisez 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 224 569 caractères · 451 écrans
「名薬お持ちと承わり、お尋ね致しておりますので。あのところであなた様は?」
「さよう私は」と云ったけれど、蝮酒屋の給仕女に、詳しい話をしたところで、仕方がないと思ったのだろう。「やはり名薬を戴きたいものと、それでお尋ねしておりますので。どれ、それでは提灯を」
「さあお使いなさりませ」
提灯を受け取った萩原仁右衛門、その辺をグルリと見廻ったが、道人どころか犬もいない。と、眼を付けたは大杉の木。
「はてな?」と呟くとトントンと打った。「うむ、これは空洞だ」耳を幹へ押さえ付けた。「おかしいなあ、物音がする。待てよ」と云うと提灯を上げ、仔細に杉の木を調べたが「ははあそうか、小幡流の、兵法に則った間道づくり、大木の髄をなかば刳り抜き、合薬を塗って腐蝕を防ぎ、生木のままで道をつくる。うむ、この下には地下室があるな!」
昔は水戸家の名ある武士、間道を見破ったものである。
「杉の木、間道である限りは、観音開きがなければならない」ズーッと幹を撫で擦った。「こいつだ!」と云うと一所を、グイと仁右衛門力まかせに押した。と音もなく大木の幹、縦二間横一間、合わせた掌をひらくように、グーッと開いたものである。