Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Lisez 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 224 569 caractères · 451 écrans

Aozora Bunko

「ではソロソロ取りかかろうか」

「よかろう」というと伊集院五郎、「オイ喜三太、オイ嘉市、駕籠の扉を引きあけねえ」

トヤ駕籠使いの喜三太と嘉市、「合点!」というと扉をあけた。同時にお紋と伊集院、大声で叫んだものである。

「山影氏! 山影氏!」

「お絹さん! お絹さん!」

眼を覚ました二人の者、ギョッと驚いて飛び上がったが、もう遅い、スルスルスル、トヤ駕籠の中へ引っ込まれた。

と、扉が閉じて錠が下りた。

「やれ!」という伊集院の声! つれてポンと駕籠が上がった。タッタッタッと遠慮は入らない、今度は高く足音を立て、密林をくぐって走り去ったが、この時二人の人物が、傍らの藪蔭から現われて、見送っていたのには気が付かなかったらしい。

「先生、何者でございましょう?」一人の人物が囁いた。三十格好の人物である。

「さあ、私には解らない」こう云ったのは六十五六歳、葉洩れの月光に映じた姿、脚絆、甲掛、旅装い、軽羅の十徳を纒っている。医家か、宗匠か、いやいや異う、その打ち上がった風采から押せば、名ある儒者に相違ない。何んと神秘的の眼付きだろう! 浮世の一切の煩わしさを遁がれ、燦然と輝く天の星、そればっかりを眺めていたら、そんな眼付きにもなるだろう! そう思われるような眼付きである。