Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate
「オヤ! チョビ安、もうお美夜ちゃんと夫婦げんかとは、すこし早いぞ、ははははは」
銅義はすっかりお株をとられた形で、キョトンとして聞いている。
「お美夜ちゃんはお蓮さんといっしょに、日光へ行きてえというんだよ、作爺ちゃんのあとを追っかけて」
とチョビ安が言った。
それを聞くと、台所にいたお蓮さま、何を思ったか濡れ手をふきふき、ころがるようにそれへ走り出て、
「お美夜、おまえそれはほんとうかい? おお、よく言っておくれだ。わたしも、お祖父ちゃんとあんなあわただしい別れ方をして、気になってならないんだよ。ねえ、泰軒先生、後生ですから此児と二人で、日光へ行くことをお許しくださいまし」
意外な助け船に、お美夜ちゃんはたちまち眼をかがやかして、
「母ちゃんも、お爺ちゃんに会いたいの? じゃ、いっしょに行きましょうよねえ」
お蓮様の眼から、みるみる大粒な涙がわいて、いきなり彼女は、しっかとお美夜ちゃんの手をとった。
「おう、ありがとうよ、ありがとうよ。はじめて母ちゃんと言っておくれだねえ。わたしはそれを聞いて、もうもう……いつ死んでもよい」
ほうり落ちる涙が、だき寄せたお美夜ちゃんの顔へ。