Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate

Aozora Bunko

四

「なんですって? わたしを狂者ですと?」

「イエイエ、とんでもない! あなた様に対して、けっしてさような失礼なことを――」

四

何がなんだかわからないお蓮様、

「くどくお願いするようですけど、私ども母娘は、作阿弥をたずねてまいったもので」

「ソウラ! サクアミが始まった! あはははは、ワッハッハッハ」

と一同は、腹をかかえて笑いくずれる。なかに一人、ごくものずきなのが、妙なかっこうでお蓮様の前へしゃしゃり出て、

「サクアミ様をおたずねなら、お会わせ申すはわけのないこと。日が暮れますと、あの太郎山の頂上に宵の明星がピカリ、ピカアリと光りまするナ……」

「オイオイ、よせよせ」

「そもそも、この、星が光ると申しますのは、お星様から下界へ向かって、青い糸を投げおろしまするので――サクアミ様はその糸にぶらさがって、スルスルスルッと降りてきましてな。ホラ、あの杉の木のてっぺんへ、毎晩おくだりになりますよ、ヘッヘッヘ」

「よせと言うのに! 本気にされたら、また厄介じゃあないか」

お蓮様はあっけにとられて、その剽軽な男の顔を穴のあくほどみつめている。

ポカンと口をあけて。

江戸を離れると、いたるところにお化けが出る――ということを聞いたけれど、どうしてこの日光には、こんな変てこな侍ばかり集まっているのだろう……。