Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate

Aozora Bunko

五

「先師、司馬十方斎先生亡きのち、当道場のお跡目いまだ定まらず、もはやこれ以上延引いたす場合は、御公儀のきこえもいかがかと案じらるるまま……」

なんかと、うまいことが書きつらねてあって、結局、峰丹波先生にとっては、これほど御迷惑なことはないであろうけれども、門弟一同の総意として御推挙申しあげるのであるから、どうぞどうぞお願いだから、この道場のあるじになっていただきたい――。

「……以上、道場総代、結城左京」

読み終わった彼、一統のほうへ向いておごそかに、

「さて、諸君! 峰先生を流師とあおぐことに、誰も異議はあるまいな?」

みんな黙って、いっせいに頭をさげた。と、そのとき、

「異議あるぞ」

どこからか、小さな声が……!

五

異議あるぞ!――という妙にこもった声が、しんとした空気をふるわせて、ハッキリと一同の耳にはいったから、さア、野郎ども、ぎょっとした。

膝に置いた両手で、そのまま袴をギュッとつかんで、思わず身をかたくしました。

誰よりも驚いたのは、当の丹波とお蓮様、左京の三人――その結城左京の手にしている口上書の紙が、恐怖にカサカサと鳴るのが、聞こえる。