Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate

Aozora Bunko

待ち伏せして連れ参れ

「そこへ参られたは烏組の方か?」いかめしい男の声である。

「さよう」とお紋即座に云った。

「お迎えに参った、ご案内いたす」

「用意万端、よろしゅうござるかな?」

「整いおります。いざご案内」

一行森へはいったが、そのまま姿が見えなくなった。

その翌日の真昼である。名古屋城の天主閣、そこの窓から一人の武士、望遠鏡で市中を眺めていた。

「これは」と呟くと首を延ばし、じいいっと見入ったものである。

待ち伏せして連れ参れ

じいいっと望遠鏡で見入っている武士、年齢三十前後であって、蒼白い顔色、鋭い眼、しっかり結んだ薄い唇、叛骨あり気の角張った頤、美男ではあるが狂気じみている。葵の紋服の着流しで、黄金づくりの小刀を手※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)み、刀を小姓に持たせている。この人は誰? 尾張宗春! 六十一万九千五百石、尾張名古屋の城主である。何故じいいっと見入っているのか? 精巧な望遠鏡にありありと、一人の美人が映ったからである。小造りの痩身で、黒の振り袖スンナリと立ち、ぼんやり濠の水を眺めている。と顔を振り向けた。うんと切れ長の細い眼が、剃刀のように輝いたが、何んという妖艶! 笑ったものである。