Classici giapponesi con furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate
おびき出された浜路とお仙
どうして走って行くのだろう?
突然の火事、それに続いて、「山影宗三郎様、浅間の社地で、太郎丸の手の者に取り巻かれている! あぶないあぶない!」という声がした。
それを耳にして浜路とお仙、火事も心配ではあったけれど、それより一層宗三郎の、身の上の方が案じられた。「どうしよう!」と顛動したそこを目掛け、荻野八重梅すすめたのである。
「ご案内しましょう、浅間の社地へ! こっちでございます、こっちでございます!」
そこで浜路も組紐のお仙も、夢中で駈け出して来たのであった。
蝮酒屋の突然の火事も、宗三郎あぶないという声も、島津太郎丸の手の者の、みんな姦策だということや、病気で転げ込んだ門附けが、島津太郎丸の女間者、荻野八重梅だということなど、浜路にもお仙にも解る筈がない。火事の起こったのは粗相であろうし、本当に山影宗三郎様は、浅間の社地で太郎丸の徒党に、取り囲まれているに相違ないと、確く信じているのであった。
まして浅間のその社地に、烏組の連中がトヤ駕籠を備え、待ち受けていようというようなことは、想像することさえ出来なかった。
「早く早く浅間の社地へ! どうぞ山影宗三郎様、ご無事でおいでくださるよう!」