Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate

Aozora Bunko

忽然うまれ出た天禀星

そこで何気なく云ったものである。

「俺はな、これまでただの一度も、盗み星というものを見たことがない。求林斎俺に教えてくれ」

ズイと立って縁へ出た。

「よろしゅうござる」

と西川正休、つづいて縁へ立ち出たが、蒼々と晴れた夜の空を、グッと見上げたものである。

「殿、あの星でございます」

「どうも私にはよく見えぬ。庭へ出よう、裏庭へ」

庭下駄を穿くとスタスタと出た。

つづいて立ち出でた西川正休、危険身辺に逼るとも知らず、熱心に空を見上げたが、

「殿、あの星にございます。気味悪い鯖色の光を発し、まばたいているではございませんか」

「どれどれどれだ、ううむ、あれか」

云いながら正休の背後へ進み、小刀の柄を握りしめた。

「殿、お見えでございましょうな」

「…………」

太郎丸のジッと見ているのは、星ではなくて正休の首!

忽然うまれ出た天禀星

首を狙われているとも知らず、一世の鴻儒西川正休、じっと夜空を見上げている。

「殿、人間は欺けても、自然律だけは欺けません。天地人の三才は、不可抗力の自然律に支配されているのでございます。で人界に異変があれば、すぐ天体に影響します。おッ!」

と正体どうしたものか、にわかに驚嘆の声を上げた。