Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate

Aozora Bunko

浜路の酒場の一光景

今日で云えばバラック建て、がんけんに作られた食卓や腰掛け、飾りらしい物は一つもない。

浜路の酒場の一光景

この日も酒場は賑わっていた。

「六文六文と馬鹿には出来ねえ、昨夜買った六文なんか、そりゃあ素的な味だった」

「ははあさてはもてやがったな」

「星一つねえ真っ暗の晩だ、顔や姿は解らなかったが、すべっこい肌ったらなかったよ」

「ところが、そいつを昼間拝むと、鼻の欠けた化物だってね」

「うんにゃそれがそうでねえ、俺もそいつが心配だったので、真っ先に顔を撫でて見たやつよ。するとどうだ、鼻はあった。もっとも唇はとろけていたが」

「俺らの買った六文はな、比丘尼あがりの女と見え、ツルツルに頭が禿げていたっけ」

「なんの婆さんを買ったんだろう」

「それも瘡毒が頭へ来て、毛の脱けた奴かもしれねえぜ」

「そうは云っても六文の中にも、お吉のような女もある、そうそう安く扱えめえ」

「あっ、お吉か、ありゃあ別だ」

「立兵庫にお襴、島原へ出したってヒケは取るめえ」

「それに気象が面白いや」

「たとえ山巡りのお役人さんでも、厭だと一度首を振ったら、金輪際諾かねえということだ」

「俺らの手には合わねえってものさ」