Classici giapponesi con furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate
隣りの牢屋にいる者は
しかし宗三郎は答えなかった。不意に声に出して云ったものである。「水路の舟にいたあの老人、薬草道人に相違ない!」
だがいったいどういうところから、そういう断定が出来たのであろう?
隣りの牢屋にいる者は
「水路の舟にいたあの老人、薬草道人に相違ない!」
宗三郎のこう思ったには、大した理由はないのであった。衣裳がひどく穢いにも似合わず、容貌が非常に立派であったことと、あんな場合にあんなことをして、宗春を突然助けたことが、超自然的人物に思われたことと、薬草道人と懇意なお吉が、一緒に舟の中にいたことと、そんなようなことを取り合わせてみると、どうやらあの時の老人が、薬草道人に思われるのであった。
「何んのためにお吉が名古屋へ来たか、これは見当が付かないにしても、あの時の姿から推し計れば、やはり私娼をしているらしい。それも最下等の私娼らしい。首尾よくここを逃げることが出来たら、最下等の私娼の巣窟を訪ね、お吉に逢って様子を聞こう、道人様のおり場所を教えてくれるに相違ない」
こうは考えたが宗三郎、どうしてここを遁がれたものか、その思案がつかなかった。
「山影様」とお絹が云った。