Classici giapponesi con furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate
「幹様お起きなさいまし」
「うん」と云ったが起き上がらない。
「幹様お起きなさいまし」
「うん」と云ったがまだ寝ている。
「憂えがあるというように、坊やはねんねでございます。そのうち自然と泣き寝入り、そこで寂しいというところで、妾アそろそろ帰ろうかしら」片膝を立てたものである。
「帰る?」と咎めたが幹之介、ムックリ起き上がると睨みつけた。「もうその調子か! 見抜いたな! 俺の行き詰まった境遇を! ふふんさすがは薄情だなあ」
「そうさ!」と笑ったが荻野八重梅、そろそろ奥の手を出すらしい、「そっちが薄情に出なさるから、ああさこっちだって薄情で行くよ。……ねえ幹様」と膝を突き、スルスルと寄ると手を延ばし、幹之介の肩を抱くようにした。「それとも打ち明けてくださいますか?」
情を持たせて覗き込む。「行き詰まったというお身の上を」
「八重梅!」といった幹之介の声、剣気があって物凄い。「一緒に死んではくれまいなあ」
「そうですねえ」とニコニコした。「真っ平ご免と申しましょう」
「そうか」
と云ってまた寝かかる。
それを引き止めると云ったものである。「大小お捨てなさいまし! 野山を越えて行きましょう! 頬冠りの似合う秋ですよ」