Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate

Aozora Bunko

太刀を抜き持った武士である。数間の先でタラタラと、半円を描いて足を止めた。つと進み出た一人の武士、

「山影氏、ご無事かな」声で解る、伊集院五郎、「うむ、貴様か! また来たか!」一足宗三郎前へ出た。

「さようで」と伊集院おちついている。「福島で一度、御岳で一度、三丁目で一度、今夜で四度、随分度々お目にかかりますなあ」

「そうさ」と宗三郎また一歩。「片をつけてもいいころだ」「さようで」とやはりおちついている。「片をつけてもよい頃で。で、片つけにめえりやした」

「そうか、よかろう、武士らしくやれ! 以前のように逃げるなよ」

「場合によっては逃げもするさ」伊集院いよいよおちつき払い、「が、それ前に山影氏、云ってお聞かせすることがある。何んと思われるな、あの火事を!」

云われて宗三郎空を見た。どうやら大火となったらしい。南の方角真紅を呈し、この辺までも明るんで見える。

「蝮酒屋が燃えてるのさ」愉快そうに伊集院まくし立てた。「焼き討ちしたのだ、我々がな! 海から上がった我々がな! 浜絡もお仙も今頃は、火中でコンガリ焼かれていよう! うんにゃ、少し違う、そっちへ向かった我々の手で、捕虜、捕虜、捕虜! 捕虜にされていよう! さてもう一つ、胆の潰れる話! この裏門にいるという、浜路の父の萩原仁右衛門、こいつも恐らく今頃は。