Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate

Aozora Bunko

「わかった。――じゃが、将軍様には今し方作事場を一巡遊ばして、あれなるお休み所の丘に、只今床几をおすえ遊ばしておられるところだ。お目障りだ、ひかえろ」

「……へい」

一度は鳴りをしずめたが、

「じゃあ、この野郎を、彼方へしょッ引いて行こう。こいつに水垢離とらせて、踏まれた曲尺に手をつかせて謝らせなくっちゃならねえ」

「成敗は、此方らがする。おまえ達は、持場へ行って仕事にかかれ」

「ひとの曲尺を踏みつけておきながら、気をつけろといえば、謝りもせず、口答えをしやがったんです。このままじゃ、仕事にかかれません」

「分った、分った。きっと処分いたしてくれる」

と職方目付は、俯っ伏している井戸掘り人足の襟がみをつかんで、

「顔をあげい」

「……はい」

「や。そちは、井戸掘りの者じゃないか」

「……へ。そうです」

「紅葉山下の作事場では、お書物蔵の工事と、西裏御門の壁塗りとで、左官、植木職、土工、大工などははいっておるが、井戸掘りは一名もいないはずだぞ」

「そうでさ」

と、大工たちは、職方目付の不審に、いい足して、

「この井戸掘りめ、他人の仕事場へ、きのうも今日もうろつきに来やがって、あげくの果て、大事な曲尺を泥足で踏ンづけたりなどしやがったから、いきなり頬げたを一つくらわしてやったんです。