Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate

Aozora Bunko

五

「後で、御用がすんだら、ここへ来るといっていましたが」

「諜し合せにか」

「元よりでしょうね」

「だが、相手が武蔵だ。こんどこそ、よほど巧くやらねえと……」

胴ぶるいと共に、思わず大きな声が出たのである。お甲は、気がついて、薄ぐらい土間の片隅を振り顧った。そこの床几には菰をかぶった在郷の若者が、さっきから鼾をかいてよく眠っていた。

「叱っ……」

お甲に、いわれて、

「ア。誰かいたのか……?」

藤次は、自分の口を抑えた。

五

「……誰だ?」

「お客だとさ」

お甲は、気にかけなかった。

だが、藤次は、顔をしかめて、

「起して、出しちまえ。――それにもう、宍戸様が来る頃だろう」

と、いった。

それに越したことはない。お甲は小女にいいふくめた。

小女は、隅の床几へ行って、若者の鼾をゆり起した。そして、もう店を閉めるのだから出て行ってくれと、無愛想にいった。

「わあ、よく眠った!」

伸びをして、若者は土間に立った。旅ごしらえや、訛りから見て、近郷の百姓とは思われない。何しろ、起きるなり、独りでにこにこして、丸っこい眼をしばたたき、はち切れそうな若い肉体をくるくる動かし、またたくまに、菰を着、笠を持ち、杖をかかえ、旅ぶろしきを首に巻いて、