Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate
三
「何を、弱ることがある。おれたちが行って、様子を見て来てやる」
道場の入口から、亀井兵助と根来八九郎のふたりが、草履を穿いて出ようとした時であった。
住居の方から、何事か起ったように、顔いろを変えてこっちへ駈けて来る娘がある。――アアお光どの、と呟いてふたりは足を止め、道場の内にいた人々も、どやどやとそこへ出て、彼女のけたたましい声を、騒ぐ胸へ、受け取った。
「皆さん、来てください。伯父様がお客様と、刃を抜き合せて、外へ出ました。――庭先で、斬り合いを始めています」
三
お光は治郎右衛門忠明の姪である。彼が一刀流の伝をうけた師の弥五郎一刀斎の妾の子をひき取って育てたのだ――と陰でいう者もある。或は、そうかも知れないし、嘘かもしれなかった。
それはとにかく、色白で愛くるしい娘だった。
おどろくと、そのお光が、
「伯父様が、お客様と、なにか大きな声をし合っていたかと思うと、庭で斬り合っているんです。――伯父様のことですから、万一のことはないでしょうが」
告げるのを、皆まで聞かず、亀井、浜田、根来、伊藤などの主立った者が、
「やっ?」
と、いったのみで、何を問うまもなく、駈けて行った。