Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate

Aozora Bunko

「――せっかくなご好意であるし、どうしたものか」

と、諮った。

「さようで」

と、縫殿介も、うかとは答え兼ねていた。大助は重ねて、

「なお、およろしければ、まだちと陽は高うござりますが、一夜お泊りでも下されば、願うてもない仕合せ。父もさだめし欣ぶかと存じますが」

――考えこんでいた佐渡は、何やら心をきめたように、われとわが身へ頷いて、

「では、ご厄介に相なろう。泊めていただくか否かは、その時として。――のう縫、ともあれ、お茶をひとつ」

「はい。お供いたしましょう」

主従は、それとなく、眼を見あわせて、大助の案内に従って行った。

ほどなく九度山の里だった。その里の民家からは少し離れて、小高い山の瀬に倚り、土止めの石垣をたたみあげて柴垣をめぐらした一構えがある。

ちょうど土豪の山屋敷といったふうな作りだった。しかし、柴垣も門造りも、背が低く、風雅を失っていない。隠士の家と聞けば、なるほどと、どこか床しい閑雅があった。

「門前に、父が出て、お待ちしておりまする。――あの茅屋でございます」

大助は指さした。そしてそこから客を先に立て、自分は後に尾いて、わが家の前へ近づいた。