Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate
「なるほど」
巌流は、拳の鷹に、餌を喰ませながら、その眼や、嘴の様に見入っていた。
世間のさわぎや、そんな評議などには、超然として、関心もないように。
――折角、わが事のように、耳に入れに来たものをと、角兵衛は、やや張合いぬけしながら、
「立話もなるまいて。ま、あがらぬか……」
と客である彼の方からうながした。
「しばらく、お待ちを……」
と、巌流は、なお他念なく、
「掌の上の餌だけ、喰べさせてしまいますから」
「御拝領の鷹じゃの」
「されば、去年の秋、お鷹野のみぎりに、お手ずから戴きました天弓と名づくる鷹で、馴れるにつれ、可愛いものでなあ」
掌に残された餌を捨て、朱房の紐を手繰りかえして、
「辰之助、鷹小屋へ入れておけ」
と、うしろにいる年少の門人を顧みて、拳から拳へ、鷹を渡した。
「はい」
辰之助は、鷹を持って、鷹小屋のほうへ退がって行く。邸内はかなり広く、築山の彼方は松に囲まれていた。塀の外はすぐ到津の川岸で、附近には藩士の屋敷も多かった。書院に坐して、
「失礼を」
巌流がいうと、
「いやいや、内輪じゃ、ここへ来れば、わしも、身内か息子の家のように思うておるのだ」