Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate

Aozora Bunko

角兵衛は、かえって、打ちくつろぐ。

そこへ、妙齢の小間使が、楚々たる風情で、茶を汲んで来た。

ちらと、客を見あげ、

「粗葉でござりますが」

角兵衛は、首を振って、

「やあ、お光か。いつもあでやかな」

茶碗を取ると、お光は、襟あしまで紅くして、

「――おたわむれを」

逃ぐるように、客の眼から退がって、襖の陰にかくれた。

「馴れれば鷹も愛らしいものだが、性は猛鳥だ。……天弓よりはお光のほうが傍に置くにはよかろう。彼女の身についても、いちど其許の胸を篤と聞いておきたいこともあるが」

「岩間どののお屋敷へ、いつかそっと、お光めがうかがったことがありはしませぬか」

「内密に――というていたが何も隠しておる要もあるまい。実はわしへ相談に見えたことがあるが」

「女め。――それがしに口を拭いて今日まで何も申しおりません」

巌流は、白い襖を、ちらと睨めつけていった。

四

「怒るな。むりもない」

岩間角兵衛は、そう宥めて、巌流の眼が柔らぐのを見てから、

「――女の身としては、むしろ案じるのが当然じゃろ。其許の心を疑うのではないが、このままで、どうなるのかと、行く末の身を、考えるのは、誰でものこと」