Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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みやもとむさし

宮本武蔵(七)

吉川 英治

Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate

Aozora Bunko

「すみません。――負ぶいますから、背にのせて下さいませ」

「もう、乳はいいのか」

「眠たいのでしょう。背なかにのせれば、寝そうですから」

「そうか。……よいしょ」

又八は、子を、彼女の背なかへ渡した。そして、彼は、飴売りの胴乱を肩にかけた。

仲のよい夫婦飴屋。往来の眼が皆ふり向いて行く。自分たちのそれが皆、満足にゆかないのが多いので、たまたま、路傍でこういうけしきを見ると、羨望にたえないらしい。

「よいお子じゃのう。お幾歳じゃ。……ほう、笑っておるがの」

歩み歩み、後から尾いて来た品のよい切下げ髪の老婆が、朱実の背をのぞいてあやした。よほど子好きな刀自とみえ、供の下男にまで、この愛らしい笑い顔を見よ、というのだった。

三

どこか安い木賃へでもと、子づれの又八と朱実が、裏町へ曲りかけると、

「そちらへか」

と、うしろについて来た上品な旅の老婆は、にこやかに別れの会釈を送り、事のついでと思い出したように、

「あなた方も、旅の衆らしいが、佐々木小次郎の住居は、どこの辺りか、ご存じはないかの」

と、たずねた。

それならたった今、先に尋ねて行ったお侍がある。紫川の側とかいうこと――と又八が教えると、老婆は軽く、