Classici giapponesi con furigana
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みやもとむさし
宮本武蔵(七)
吉川 英治
Leggi 宮本武蔵(七) (みやもとむさし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 350.912 caratteri · 702 schermate
四
「侍奉公は、初めてか」
「まだ主取は存じませぬ」
「当家に望みがあるやに、角兵衛から聞いておるが、当家のどこがようて、望んだか」
「死に場所として、死に心地の好さそうなお家と存じまして」
「む、む」
忠利は、唸いた。
気に入ったらしく見える。
「武道は」
「巌流と称します」
「巌流?」
「自身発明の兵法にござりまする」
「でも、淵源があろうが」
「富田五郎右衛門の富田流を習いました。また、郷里岩国の隠士で片山伯耆守久安なる老人から、片山の居合を授けられ、かたがた、岩国川の畔に出ては、燕を斬って、自得するところがございました」
「ははあ、巌流とは――岩国川のその由縁から名づけたか」
「御賢察のとおりです」
「一見したいな」
忠利は、床几から、家臣の顔を見まわして、
「誰か、佐々木を相手に、起つ者はおらぬか」
と、いった。
四
この男が、佐々木か。近頃、よくうわさに上る、あの著名な人間なのか。
(それにしては、思いのほか、若いものだな)
と感心して、先刻から、忠利と彼との応接を見まもっていた家臣たちは、忠利が唐突に、
(誰か、佐々木を相手に、起つ者はないか)
といった言葉にまた、顔を見あわせた。