Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate
「ゲッ、おれはなんだって、こんなところに、ぼんやり立って考えこんでいるんだ。ホイ、焼きがまわったか丹下左膳」
そう思い出したように苦笑した左膳は、
「それじゃア源三、しっかり萩乃さんをかあいがってやれよ。手鍋さげてもの心意気でナ」
もう、とめるまはなかった。
病みほうけた源三郎が、片膝おこして追おうとしたとき、白鞘の刀を見るような丹下左膳の姿は、すでに部屋から、小庭から、そして木戸から、戸外のあかつきの闇黒へのまれさっていたのでした。
「ほんとによけいなことをする人! あんなお屋敷のお嬢さんなどを、わざわざ源様のところへ引っぱってきたりなんかして、人の気も知らないで、いけすかないったらありゃアしない!」
人知れずお露は、唐紙のかげで歯ぎしりをして、泣き沈んだのでしたが、これはたちさってゆく左膳の耳にはむろん、となりの部屋の萩乃、源三郎にも聞こえなかった。
朝の闇にとけさった丹下左膳は、このつぎどこに、あの濡れ燕を駆って現われることでしょうか?
それはしばらく、そのままにして。
ばつの悪い思いで萩乃様の前に残されたのは、伊賀の暴れん坊です。
許婚どころか、自分としては、もう妻という建て前で、それで丹波とお蓮様一党に対してがんばってきたのですが、こうして萩乃さまとさしむかいになってみると、伊賀の源三、てれること