Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate
その大声に、供溜りにいたらしい若侍が五、六人、バラバラッととびだしてきたが。
それよりも!
与吉のおどろいたことには――。
あがり框にせのびをして、じッと戸外を見守っている人影……江戸へかえったとばかり思っていた若党儀作ではないか。殿の御前をさがってきた儀作、表通りにたちさわぐ人の声々に出てみたところが、あの胡麻の蝿みたいな町人が、小意気な三味線ひきの女とならんで立って、何やら番士のとがめをうけているようす。
ひと眼見るより儀作は、
「オッ! つかまえてくれ! その男だ、その男だッ!」
はだしで土間へかけおりました。と、若侍は何をあわてたものか、二、三人折り重なって、櫛巻の姐御をギュッとおさえつけてしまったから、儀作は頓狂声で、
「女ではない! ソ、その男! 男のほうを……!」
ナニ、同じおさえつけるなら、女のほうがいい――侍たちがそんなことを言ったかどうか。
このあいだに与吉は、肩の壺を地面へほうり出して、キリキリ舞いをしていたが、やがて方向がきまると、一目散にかけ出した。グイとお尻をはしょった儀作、足の裏を夜空へむけて、追う、追う……追う。
二
不敵な唄声とともに、この本陣の表口に、ガヤガヤという人の気配がわき起こったようすだが。