Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate
「殿のおめしだ。すぐまいれ」
「あ、そう?」
お藤は軽く煙管をしまって、
「キリキリ立アてというところだね、オホホホ」
江戸のこけ猿騒動に、なんらかの点でこの女が、重大な関係を持っているに相違ないと思うから、一同はひしとお藤をとりまいて、御前へ出たのです。
あせりきっている対馬守……。
頑丈なからだをもたせかけると、蒔絵の脇息がギシときしむ。
イケしゃあしゃアと前へすわったお藤へ、ジロリとするどい眼をくれた殿様、
「江戸からか?」
「在郷うまれと見えますかね? フン」
かたわらの侍たちが、たけりだって、
「コラ、女! どなた様のおん前だと思う。気をつけて口をきかぬと、ウヌ、手は見せぬぞ」
「よいよい、おもしろそうなやつじゃ。うっちゃっておけ……そこで女、貴様にきくが、逃げたと申すつれの男は、何者かの?」
「サア、……神奈川で顔が合って、のんきに東海道をのぼろうと、マア、話しあいがついていっしょになっただけでね、どこの馬の骨だか、ハイ、あたしゃいっこうに――」
「知らぬと申すか」
じっとしばらく、何事か考えていた対馬守、急にニッコリして、
「ナア女、しばらく芝居をしてみる気はないかの? 余のもとに」