Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate
「ほんとうにむごたらしいけれど、敵味方とわかれてみれば、これもしかたがないねえ」
大きな丹波の肩にかくれて、見えなかったが、こう言って溜息をついたのは、お蓮様である。
取りまく不知火連中の中から、誰かが、
「ムフフ、御後室様はいまだにあの源三郎のことを……」
お蓮様は、さびしそうな笑顔を、その声の来たうす暗いほうへ向けて、
「何を言うんです。剣で殺されるのなら、伊賀の暴れン坊も本望だろうけれど、お前達の中に誰一人、あの源様に歯のたつ者はないものだから、しょうことなしに、おとし穴の水責め……さぞ源さまはおくやしかろうと、わたしはそれを言っているだけさ」
「そうです」
と丹波は、ニヤニヤ笑いながら一同へ、
「お蓮様は武士道の本義から、伊賀の源三に御同情なさっているだけのことだ。よけいな口をたたくものではない」
と、わざとらしいたしなめ顔。
「そこへ、あの丹下左膳という無法者まで、飛びこんできて、頼まれもしないのに穴へ落ちてくれたのだから、当方にとっては、これこそまさに一石二鳥――」
みなは思い思いに語をつづけて、
「もうこれで、問題のすべては片づいたというものだ。