Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate
守っていまだに源助柱という名が残っておると申す。どうじゃナ主水正、貴様も、もう年に不足はあるまい。今になってたれかれと人柱を探すより、貴様、その護摩堂の壁へはいって、主水壁……イヤどうも、これでは語呂が悪い。田丸壁、ははははは、ひとついさぎよく人柱に立たんか」
「殿、御冗談が過ぎまする」
滅相もないという顔で、主水正が平伏するのを、別所信濃守は静かに見やって、
「イヤ、柳生殿、護摩堂の人柱は、婦人と子供――それも、母子づれがもっともよいということで」
助かったように主水正は、顔を上げました。
「ソレごろうじろ。かかる老骨では、絢爛をきわめるかの護摩堂の人柱には、役だち申さぬ、アア助かった」
「さようか。女と子供、しかも、母子二人でなければならぬとナ、ハアテ……」
この護摩堂の天井は唐木の合天井になっておりまして、そこに親獅子仔獅子の絵がかいてあった――今はないけれども――その母獅子のほうは、狩野秀信の作。
仔獅子のほうは、秀信の子狩野助信の筆だと伝えられていた。
そのせいでしょうか、この護摩堂の壁に母子の人間を塗りこめなければ、こんどの大造営は成功しない……たれ言い出したともなく、今こういう話が持ち上がっているのです。