Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate
「ありがてえなア。おいらの恩人は、この長屋の人たちだ。いつか恩げえしをしてえものだなあ……――」
うれし涙をはらって、チョビ安、ひとり言。
穴の周囲は、戦場のようなさわぎです。糊屋のお婆さんまで、棒きれをひろってきて、土をほじくっている。これは助けになるよりも、じゃまになるようだが……――うしろのほうで突然、トンツク、トンツクと団扇太鼓が鳴りだしたのは、法華宗にこって、かたときもそれを手ばなさないお煎餅屋のおかみさんが、ここへもそれを持ってきて、やにわにたたきはじめたのだ。士気を鼓舞すべく……また、南無妙法蓮華経の法力を借りて、この穴埋めの御難を乗りきるべく――。
とんつく、とんつく!
とんとん、つくつく……!
イヤ、お会式のようなにぎやかさ。
指揮をしているのは、例の石金のおやじと、南部御浪人細野先生だ。
ガラッ熊、鳶由、左官の伝次――この三人の働きが、いちばんめざましい。鍬をふるい、つるはしを振りかぶり、鋤を打ちこんで、穴は、見るまに大きく掘りさげられてゆく。
一同泥だらけになって、必死のたたかいだ。おんな子供は、その掘りだした石や土を、そばから横へはこんでゆく――深夜の土木工事。