Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 196.229 caratteri · 389 schermate
「この中だな、この蓋の……」
「恐れ入りましてございます」
越前守と愚楽老人、一度にそこへ平伏した。畳をなめそうに、忠相は口を開いて、
「新茶の封に宇治で貼りました奉書は、封切りの茶事で縁を切りますだけで、蓋の奉書はそのまま残ります。その上へ、翌年また奉書を貼り、そのつぎの年は、またその上へ……年一枚と、上から上へ奉書が貼り重ねられまして、古い茶壺の蓋は、厚さ何分にも達する奉書の層ができておりまする。上様! 御慧眼のとおり、問題の地図は、その奉書のなかに貼りこめられてあるものと察せられまする」
「なるほど、考えたものだナ」
感心した吉宗は、一刻も早くその秘密の地図を取り出したいものだと、にわかに興奮に駆られるようす。
「誰かある。何か、この紙を剥がすものはないか」
ヘヤ・ピンではどうで……小姓が顔を出すのを待ちかねて、吉宗は叱りつけるように、
「コレ、何か薄刃のものはないか。小刀でもよい。とく持て」
やがて小姓の捧げて来た小刀と茶壺の蓋とを、吉宗は愚楽老人へ突きだして、
「爺、貴様は手先の器用を自慢にしておる。ていねいに剥がしてみろ」
これは、大任です。
何しろ、毎年糊で奉書をベッタリ貼りつけて、毎年その上へ上へと貼ってきたのが、何十年、イヤ、百年の余も貼り重なっているのだから、もうスッカリかたまって、一個のかたい