Classici giapponesi con furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate
「おやおや、いよいよ変だねえ、みんな草っ原へ坐ってしまったよ」
いかにも烏組の六人の女、ベタベタと地面へ坐ってしまった。
と、お竹が云い出した。
「まあお絹さんもお坐りなさいよ。天気だってこんなにいいんだからね。そんなにキョトキョト見るもんじゃアないよ。面白い話でもしようじゃアないか」それから暢気そうに云い出した。
「昔々ある所に、烏と鷺とがいたんだとさ、烏は黒くて鷺は白く、そうして鷺は大莫迦で、烏は大変利口だったとさ。ええとそれから何んだっけ。……」
「ふざけていやがる」と思ったが、お絹にはどうにも出来なかった。
ノビノビと坐ってはいるものの、その坐り方が尋常でない。ちゃあアんと忍びの骨法に適い、逃げ出す隙間がないのであった。すなわち六人が六方に分れ、グルリと一つの円陣をつくり、お絹を取り巻いているのであって、ビクとでもお絹が動こうものなら、すぐに円陣がキューと縮まり、難なく取り抑えてしまうだろう。ねばいねばい鳥黐の輪が、伸縮自在を暗示して、置かれてあるとみなさなければならない。お絹にもそいつは解っていた。解っているだけに身動きも出来ない。心をイラツカせるばかりである。