Classici giapponesi con furigana
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にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate
「そのうちもっと物騒なことが。……大きにお世話になりました」
「では太夫さんお気をつけて」
「はい」
というと門を出た。露路の細道駒下駄を鳴らし、外へ出たが真っ暗だ、暁の鐘など鳴りそうもない。
「寂しいねえ」と呟いたが、心の中も寂しかった。「憎い人じゃアなかったんだが」幹之介のことを考えている。「何んのあいつが眠剤なものか! 毒も大毒砒石だあね。……あいつを飲むと中納言様、即座に血へどをお吐きになり、怖やの怖やのご落命。……不忠者というところで、あの好男子の幹之介さん、膾のように切られるだろう。……殺生のことをしたものさ。……だが妾は島津の隠密、太郎丸のご前に命ぜられた以上どんな事だってしなけりゃアならない……道具に使うそのために、あの幹様とも馴染んだんだからねえ」俯向きながら歩いて行く。ふと気が付いて四辺を見た。「おや」と云うとゾッとした。「こんな所へいつの間に? ここは浅間の社地じゃアないか! まるで幹様の執念が、妾をしょびいて来たようだよ。アレ!」とばかりに声を上げた。樹木森々たる浅間の社地! ボーッと人魂が燃えたからである。が、よく見ると対に並んだ、常夜燈の燈であった。