Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate

Aozora Bunko

「さよう」と云ったが尾張宗春、しばらくの間、黙っていた。

一夜ゆくりなく木小屋へ泊まり、薬草道人に感化されて以来、にわかに彼の心の中へ、漂泊の念が萌したのである。従来とって来た大名ぐらし、そいつが厭になったのである。そこで道人に扈従して、旅へ出たいと云い出したのである。

「何も考えるには中らない」薬草道人云いついだ。「ご家臣の人達一人のこらず、動顛するでございましょう。柳営へ知れればお咎めを受ける。ご家運さえも危うくなる。もしものことがあろうものなら、ご家臣達は禄を離れ、浪々しなければなりますまい。とんでもないことでございますよ」

「しかし」と宗春物憂そうに、「過去の穢れを洗い落とす! そういう心の湧きました際には、それにふさわしい行動を、とるべきものではございますまいか」

「急いでとってはいけませんな!」

「は?」と宗春訊き返した。

「物には順序がありますので」

「とは云え順序を追って行くほど、心にゆとりのない際には?」

「なんのなんのどんな心にだって、ゆとりをつけることは出来ますよ。それが出来ないと思うのは、我がまま者の坊ちゃんだけで」

「ははあそうするとこの私は、我がまま者の坊ちゃんで?」