Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にんきょうにとうりゅう

任侠二刀流

国枝 史郎

Leggi 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 224.569 caratteri · 451 schermate

Aozora Bunko

どうしたものか西川正休、まだ一言も発しない。

「これは驚いた! 忍耐強い! 平気で辱しめを受けるそうな。学問の破産というやつだな。気の毒なものだ、同情するよ! ……それはそうと城方の者ども、相変らず腫れ物にでもさわるように屋敷を遠巻きにしているわ。……甲冑の音を聞かせたり、歌舞の音色を聞かせたり、我ながら小策を弄したが、こうも利き目があろうとは、俺にしてからが思わなかったよ。……それとて今夜一晩だけさ! 明朝までには形がつく! ……その明朝まで攻め込まれまいと、使った手品に引っかかり、四方を囲んだ城方の者ども、サーッと後へ引いたんだから、組し易いというものさ」

見下ろしながら島津太郎丸、愉快そうに毒舌を揮っている。

しかし毒舌を揮われても、まさに一言もないのであった。高張り提灯を振り照らし、弓鉄砲をひっさげながら、無数の城方の捕り方達、さも恐ろしいというように、屋敷の四方からズッと離れ、ただ遠巻きに取り巻いている。怒鳴り声、罵しり声、喚き声、一つにかたまってやかましく、騒言となって聞こえては来るが、それさえ何んとなく不安らしい。

「これ求林斎、求林斎」